眠れない夜に本を読む|不眠で悩む作家の一冊は共感できておすすめ

「ぼくは眠れない」という本がある
著者の椎名誠氏が眠れない日々を綴っている
寝付けぬ夜の”自分だけ”から解放されませんか
眠れない時は同じ悩みを本で読む
ワイルドな冒険作家
椎名誠さんに対しては
そんな印象を持っていた

日に焼けた黒い顔
にこやかな笑顔と白い歯
引き締まった大きなからだ

以前
定期的に購読していたBE-PAL
そこで何度となく目にしていた

世界各地の原野を駆け巡って
夜はアウトドアなテント泊で
仲間と焚火を囲んで盛大な酒盛り

なんて自由で楽しそうなんだ
そんな人生を自分も送ってみたい
紙面を通じ自然を感じていたものです

2014年11月に発行された
「ぼくは眠れない」という本
随分年月が経った今になって手にした

題名からして
内容はだいたい想像がつくが
信じられないといった気持ちがあった

読んでみて改めて分かった
人は印象からは想像がつかない
それぞれに課題を抱えているということを

ありのままに書かれているから共感
椎名さんはこの本を
どんな心境で書かれたのだろうか
隠すことなく赤裸々に吐露されている

転職に対する葛藤
お酒を信じ頼っていた日々
精神的に病んだ女性の襲来

読み進めると
刻々と眠れなくなっていった状況
心の変遷や感情が伝わってくる

状況も何もかも
まったく違うのに
何でだろう

同じ苦しみを持つ身として
代筆してもらっている感覚というか
共感という感情が沸き起こってくる

眠れないときに見上げる天井
寝つけたと思ったら程なく覚醒
翌日に対する気掛かり

本の内容は詳しく触れませんが
眠れない人の多くが持つだろう感情
焦り、憤り、怒り、恐れ、などなど

作者の上手い文章から
自分に重ね合わせて読めるため
何故か自分事の気づきに繋がります

自分と同じ境遇が安心につながる
寝る前の読書
入眠にとって良いのか悪いのか
それは、まあ、良くないのでしょう

そんな事をせず
すんなり寝るのがベストであり
だから寝付けなくなるのだと


あの椎名誠さんだって
眠りに対し七転八倒していたんだと
大きな収穫のあった本となったのです

あなたの眠れぬ夜に
気付くと朝を迎えている事を期待して
試しにこの本を開いてみませんか?